季節の風景:上州路の紅葉

季節の風景:上州路の紅葉

“紅葉狩り”という言葉は、遠く奈良時代に既にあったとか。「カエデ」は蛙の手に似ているという「蛙手」が訛ったもので、「イロハモミジ」は七つに分かれた葉っぱをイロハニホヘトと数えたことに由来する。能や謡曲の“紅葉狩り”は、平維茂が鬼の化身の上臈から酒に誘われ酔い潰れるが、神に授かった剣により鬼を退治する話。いま、紅葉が鮮やかに輝く。

わが旅の 紅葉いよいよ 濃かりけり

高浜 年尾