季節の風景:宗旦槿(ソウタンムクゲ)
槿の品種は多いが、利休の孫の千宗旦が特に好んだのが、この純白の花の中心が赤いもの。槿は、朝開き夕べに閉じる短命花として、「槿花一日の栄」と栄華の儚さにも譬えられる。一方、韓国でムクゲは「無窮花(ムグンファ)」と呼ばれ 国花に指定されている。一本の木に沢山蕾をつけ、一つ散っても次々と咲くので縁起がよいとされ、朝鮮の語源は、朝鮮やかに咲く槿からという説も。同じ花に対し、“儚さ”と“繁栄”という
正反対の受け止め方が。 ( 写真・文 大谷恭子)
花言葉: 「信念」 「繊細な美」
それがしも其の日暮らしぞ花木槿 一茶