季節の風景:龍神に願いをかけて

2012年の干支は、「壬辰(みずのえたつ)」。十二支のタツは、竜で想像上の動物である。龍にまつわるエピソードや伝説は世界中にあるが、富士山麓にも龍神伝説がある。その昔、本栖湖近くの村人が、元旦の 朝、湖で身を清め、新年の祈願をしていたところ、朝靄の中から龍が現れ、近いうちに富士山が噴火すると伝え、竜ヶ岳山頂に登っていったという。その後、富士山の 大噴火(西暦800年)があり、村人たちの龍神信仰が始まったのだとか。写真は友人から届いたものである。
(文章 大谷恭子)

初空の下なる至福惻々と  能村登四郎