Sugar & Salt Corner
No. 52
2015年3月28日
佐藤 敏雄


Self-driving car
 
 「自動車」:今やこの名前をどのように変更すべきかという時期に来ているようだ。無人走行車?無人運転車?ロボカー?

(“Self-Driving Car Aims for First Cross-U.S. Road Trip”
Cars That Think, IEEE SPECTRUM, March 18, 2015 その他より)

  米国のDelphi Automotive なる会社が、3月22日から、サンフランシスコ〜ニューヨーク間、全長5,600qで「Self-driving car」(無人走行車?)の路上走行試験を行うとのこと。ニューヨーク到着は、国際自動車ショーが行われる4月3日の予定だとか。
  注目すべきは、最新技術を用いたこのロボット的自動車のデモが、著名自動車メーカーや最近注目のグーグルではなく、小さな自動車部品メーカーの手で行われることである。この会社は、車がレーンからはみ出さないようにする装置や、人間よりも早く機能するブレーキの開発などで知られ、2014年には14億ドルを売り上げている。デモに使用される車は、アウディのSQ5 2014を改造したもので、3台の短距離レーダー、3台の光学カメラ、6台のレーザー・レーダー等を搭載している。
  この無人走行車は、制限速度の範囲で一日8時間走行することを狙いとしており、万一、車が高速道から外れそうになった場合には、搭乗する人間が運転をとってかわることになっている。
  一方、グーグルの開発担当者は、2020年までに商用に供すると、最近バンクーバーでの会合で宣言し、「今11歳の息子は4年半後に運転免許を取れるが、その必要がないように努力している」と語った。会合で公開したデモビデオは、その正確な運転技術で会場を沸かせた。しかし政府当局の方針はまだ決まっていないようだ。
 メルセデス、アウディ、BMWその他も実用化の努力を続けており、アップルも自社開発をしているとのことだ。イスラエルのMobileye社は、光学カメラのみで走る「ロボカー」を開発し、これを「poor man’s car」と呼んでいる。パリのValeo社 (比較的安価なlidar搭載車を開発)は、75,000ドルの設備を載せたグーグル車は「rich man’s robocar」だが、Mobileyeと提携して「middle-class man’s robocar」を作ると発言している。
  日本でも各社が開発中で、2年前にあるメーカーが、警察への届け出なしに自動運転車を路上で走らせ、後で問題になっている。無人走行車が実用化されれば交通事故が激減するという説もあるが、「走る喜び」を奪うなと言う声もある。保険会社が上がったり?になると心配する声もある。果たしてこの開発競争、どのように決着するであろうか。
以上