Sugar & Salt Corner
No.4    2003年7月17日
佐藤 敏雄 

KDDが開発したアンテナが学会で歴史登録されました

チョット覗いて見てください。電子情報通信学会では歴史的に価値のあるアンテナについて、 学会として登録・保存し、イベントなどの時に随時公開・展示するな広く利用していくこととなり、 昨年から登録が始まりました。

小生は元IDO、現KDDIの中野雅之さんからこの事実を知らされ、移動通信基地局用の偏波ダイバシティ アンテナと誘電体装荷ホーンアンテナの登録を行いましたが、最近、KDDI研究所で学会でも 大活躍されている野本真一さんが沢山登録してくれました。

茨城第1アンテナ

下記のようにKDDが開発した懐かしいアンテナが8件登録されております。 右(268)の茨城第1アンテナを含め、 写真もついていますので是非覗いてみてください。

  • 214 誘電体装荷ホーンアンテナ
  • 215 携帯・自動車電話無線基地局用3セクタ内蔵偏波ダイバシティアンテナ
  • 239 KDD茨城宇宙通信実験所アンテナ
  • 264 マルチビーム地球局用オフセット球面鏡アンテナ
  • 266 Ku帯1.2m鏡面修整オフセットグレゴリアンアンテナ
  • 267 KDD茨城宇宙通信実験用同時ロービング方式追尾アンテナ
  • 268 KDD茨城第1施設用カセグレンアンテナ
  • 270 21GHz帯LDR基地局用成型ビームアンテナ
  • 270 21GHz帯LDR基地局用成型ビームアンテナ
  • 271 インマルサット小型地球局用ショートバックファイアアンテナ

なお、登録番号215はIDO(日本移動通信)時代に 開発して日本電業工作で製造され、現在auの基地局用に多数使われているアンテナ、 また214はインテルサットVI号衛星に搭載されている グローバルビームアンテナです。

以下は本件の趣旨に関し、学会のホームページに掲載されたものの抜粋です。

八木・宇田アンテナや富士山頂レーダーをはじめ日本が開発したアンテナには、 IEEE Milestoneに指定されるなど国際的にみても評価が高いものが数多くあります。しかし、時代の変化と共に アンテナ自体の取り壊しや資料の散逸も目立ちはじめており、 アンテナ研究者ばかりではなく、この分野に 関わる技術者にとって極めて残念な状況にあります。アンテナ伝播研究専門委員会では、次世代を担う技術者の 教育・啓蒙を目的に、後世に残すべき資料の調査を行なってきましたが、 「アンテナの歴史委員会」を 平成12年5月に組織し、 既に評価が決まっているアンテナだけではなく、 将来の可能性も考慮しできうる限りの 資料を保存することとしました。

次の手順でインターネットにアクセスしてご覧下さい。
@ インターネットに接続し、アクセスURL: http://ap.ei.tuat.ac.jp/ を入力します。
A 「アンテナの歴史 はじめに」が表示されます。中ごろに水色の背景の箱が6個表示されます。
    左側の真中にある「資料の閲覧・登録」をクリックします。
B ユーザ認証というページが出て、ユーザ登録 、 パスワード変更 等が表示されますが無視。
    一番下までスクロールすると「閲覧」「検索」「登録」の三つの箱が表れますので、一番左の「閲覧」をクリックします。
C 「ネットワークパスワードの入力」をプロンプトされますので

  ユーザー名として s-wtnb@ndk-k.co.jp  を、
  パスワードとして BQJsNX を入力します。
  (ご自身でユーザ登録なさってもいいのですが、上記の私が登録した パスワードなどをお使い下さって結構です)
D 「閲覧(日本語)」をクリックすれば、登録されたアンテナのリストが表れます。
     現在29件が登録されていますので、ご覧になりたいものを クリックしてください。
KDDIでも、更なるすばらしい研究成果を上げていただきたいものです。

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